次世代に残したいもの・楽しく森づくり『森の子どもたちのマザーツリーになるプロジェクト』
こんにちは。天海和美です。
昨日と今日は『森の子どもたちのマザーツリーになるプロジェクト』の活動日です。今年で8年目になります。
今回はまず、植林した苗木たちがどうなっているのか?という調査がメインでした。植林地の苗木を大きく育てて行くためにはメンテナンスも必要です。ただ、植えっぱなしでいても育たないのです。
一番の問題はエゾシカの食害です。冬場にエゾシカたちが森の木の枝を食べてしまうので森の木が枯れているのは以前から問題になっていました。
エゾシカは天敵がいなくて増えすぎたために餌の取り合いになり生態系を壊すほどまでに増えてしまいました。それは世界的に同じような問題があってオオカミを絶滅させてしまったために鹿やその他の動物によって農業被害が拡大し森も壊れてしまったという話はどこにでもあります。
北海道もエゾオオカミがいましたが明治時代の開拓の時に皆殺しにしてしまいました。
そんな訳で北海道の森や農家はエゾシカによる食害に悩まされることになりました。
それでプロテクトをして食べられないようにしていますがそれが猛暑で凄い暑くなるので苗木が今度は焼け死ぬほどになってしまうのです。
ですから鹿よけの柵を作り、そのプロテクターを外して風通しを良くしてあげることが大切なのです。しかし、それには莫大なお金と手間が掛かります。
だからといってこのまま見過ごすこともできません。
私は人生でお金や名誉や権力とか残さなくても良いと思っているのですが。自分の人生の中で地球のために未来の子どもたちのために残してあげたいのは美しい自然なのです。
その基本が森だと思っています。
森がなければ雨は降りません。
森がなければたとえ雨が降ったとしてもそれを大地に貯めて少しずつ流すことはできません。そうすると川は枯れ上がり、農業もできない。
森がなければ大雨が降ると水が一気に流れ洪水になったり、山の大切な土が流されて大地が痩せてしまいます。泥で川や海の魚や貝も死んでしまいます。
森がなければ酸素も作れない。空気を綺麗にしてもらえなくなる。森は豊かな栄養を生み出してそれを流して生物に滋養を与えています。森が豊かになるとプランクトンも増え美味しい海の幸が育ちます。だから森のたくさんある地域の海の魚は美味しいんです(北海道)
そんな思いを胸に集まってくれている仲間たちと『森の子どもたちのマザーツリーになるプロジェクト』をしています。
でもね、全く悲壮感はないの。私たちの活動の基本は常に”楽しく”なのです。
昨日も調査出発前にみんなで集まってアウトドアランチ。シンプルなものでもみんなで分かち合って食べると美味しい。
アナスタシア農園でサニーレタスやラディッシュ、きゅうりをとってきてサラダにしたり。和ミント(北海道の固有種のミント)をその場で摘んでハーブティーにして。本当においしかった。
シンプルなのにとても美味しい。そしてお腹だけでなく心も満たされます。
それからいざ!植林地へ。
みんなとても楽しそうにしていました。苗木さんたちに「帰ってきたよー」とか「会いに来たよー」とか「愛してるよー」とか大きな声で声をかけてくれるんです。それだけでも嬉しい。
柵をするためにメジャーで長さを測りました。
帰る時に参加者のKさんが「愛してるよー」って言ってみんなで「また来るねー」って言いました。
苗木さんたちは7年経って生存率52%でした。これからも大きく育ってくれるように見守りたいです。
そして夜は美味しいシェフ特選フレンチをいただき2次会で焚き火飲み会でした。
土の香りと木々の香りに包まれて。
とても楽しい『森の子どもたちのマザーツリーになるプロジェクト』でした。