生きていることを実感できる瞬間・苦難を乗り越えて

こんにちは。天海和美です。

先日中標津で生きることの力強さというか輝きに触れた感じがしました。

私自身のパワーも蘇った感覚です。

映画の撮影のために山本牧場に行きました。

それは1年に1度の大切な瞬間を撮るためです。

今回で撮影はほぼ終わりましたが。

私はこの2年間、映画製作、撮影という創造を通して深い体験をしました。

うまく言葉で言い表せませんが、、、、

「予想を超えた大きな何か」でした。

今回この撮影を通して私は「魂の成長」というものを目の当たりにしました。

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北海道は雪と氷で大地が覆われるので冬は生の草がありません。

長い冬が終わり雪が溶け、新しい草が生え揃ってからでないと牛は放牧されません。

私はこの春初めて牛たちが放牧されるその瞬間を撮りたくて行きました。

しかし今年は雪が多く、なかなか雪が融けず草が生えるのも遅れました。

今年の中標津は史上最高の豪雪で4月末でも牧草地にはまだ残雪が10センチほどありました。

「今年は春が来るのかなぁ〜」と山本さんは言っていました。

これは2月に吹雪いた時の牛の顔。

IMG_5566.JPG(山本氏撮影)
山本さんの牧場では無農薬有機栽培の自家製の草しか食べさせていないのですが、なんと飼っているのも外。

マイナス30度近くまで下がる中標津の酷寒の中でも1年中外で飼われているのです。

牛舎の中ではないのです。自由に歩き回れるのは良いけど寒い、、、。

ここは外の餌場で干し草を置いてあるところです。

牛たちは雪まみれで真っ白。
IMG_5568.JPG(山本氏撮影)

こんな酷寒の中でも草を食べてそしてミルクを出してくれています。

とっても生命力が強いんですよね。ここのミルクは。

この牛さんたちの生き延びようとする生命力のエネルギーを感じます。

半年も続く長い長い冬、、、、

牛さんたちは早く放牧地に行きたいな〜って毎日待っているのです。

そしてその初めて牧草地に放牧される日に私は撮影をしに来ました。

5月30日。

本当に長い冬を乗り越えてまさに生き延びた元気な牛たち。

彼らは喜びいっぱいで放牧地に駆け足で行きました。

青い新鮮な草と黄色いタンポポを美味しそうに頬張りながら。

IMG_8422.JPG

その姿は本当に躍動感に溢れ生命力に溢れ、生きるパワーに満ち溢れて、喜びでいっぱいでした。

それを見ていた山本さんも感無量で、、、、、

涙を堪えて、、、、、牛たちを見ていました。

「今年の春こそ、、、こんなに嬉しいと思ったことはない。」と。

山本さんは言葉も少ないし、落ち着いていて高倉健さんみたいな感じの方なのですが。
IMG_8143.JPG

帰りに山本さんが「天海さんには、これを持って行ってもらわないと、、、。」と牛乳をくださいました。

牛たちの喜びと生きるパワー溢れた牛乳。

その差し出された牛乳になんだか山本さんの「決意」みたいなものを感じました。

食べ物を作ること。自分で作って

自分で納得のいくものを作り、直接お客さんに届けたい。

納得のいく、、、というのは山本さんの「魂の喜び」なのだと思う。

妥協することなく。

生きるということそのもの、ただ在るということそのもの。

一見、ただ普通のことのように見えて、、、、

創造主との共同創造であると感じました。

ここの牛たちも特別な牛たちですが。(それは映画の中で明かします)

IMG_8423.JPG

家に帰って牛乳を飲んだら、、、、

本当になんと言っていいのか、、、、。

すべてが癒される感覚でした。

真冬の雪まみれの牛たちの姿、、、春の喜びに溢れている牛たちの姿、、、、

それが幾重にも折り重なって胸がいっぱいになりました。

私たちはこの地球でたくさんの生き物たちの命によって支えられ生かされている。

そしてこの地球で今日も生きているんだ、、、、、と思うと

今日1日生きてこれたことに、とても感謝する。

私たちには水、空気、食べ物が必要である。

そしてその食べ物は元からスーパーやコンビニでパックに入って製品ではなく。

こうして地球と生き物たちによって作られている。

生きるっていうことはこういうことだとつくづく思いました。

この牛乳は特別です。ぜひ一度飲んでみてください。

すべてが癒されていきますから。

*養老牛放牧牛乳はお取り寄せできます。
山本牧場
〒088-2684 北海道標津郡中標津町字養老牛200-2
Tel & Fax : 0153-78-2140 

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