オレゴンの山火事とアイヌの儀式の後の奇跡

こんにちは。天海 和美です。

アメリカ西海岸のオレゴン州で山火事が多発し、その煙が風に乗って東海岸のニューヨーク州まで届いているほど大変なことになっています。

カリフォルニアの山火事もひどく、その上にあるオレゴン州に延焼したとも言われていますし同時多発的にも山火事が起きています。

原因は気候変動による異常な高温と乾燥によって自然発火しているようです。

私もマウントシャスタやポートランド、アラスカにいるときも山火事でとても大変な状況を経験しているので、火事はとても、怖いと思っていました。

日本では幸いなことにあまり火事は起きません。湿度が高いのと雨が多いのに救われているといつも感じていました。

今回の大規模な山火事は私の友人のビクトリアが住むすぐそばでした。こんな近くでまさか!!と思いました。まだ燃え続けていて、、、、毎日安否の連絡をとっています。

先日、アイヌの古老から急にアイヌのカムイノミ(アイヌのカムイに祈りを捧げる儀式)に参加しないか?と言われました。

ちょうど一週間前も大きなアイヌのカムイノミに参加したばかりだったし、知らない人ばかりのところだし、とても遠方だったので私は正直、行きたくありませんでした。

私がそのカムイノミでオレゴンの山火事についてのお祈りは出来るのか?聞きました。

そのカムイノミは鮭が川に上がってくることをカムイ(神々)に感謝して豊漁をお祈りするものだから「水」についても大丈夫というので、早朝出発してとても遠いところのアイヌの儀式に参加することにしました。

以前、ネイティブアメリカンのホピ族の居留地を訪問した時、神主さんが参加していて神式でご祈祷をしたことがあります。

その時ホピ族のシャーマンは私たち日本人を「水の民」、私たちホピ族は「大地の民」と呼んでいました。

みんなでお祈りをして翌日、アリゾナ州の砂漠にあるホピ族の大地に雨が降りました。ホピの人たちがとても喜んでくれたという経験があります。

それで私はアイヌの古老のお供をしてアイヌの儀式に行きました。

北海道の各地から長老たちが集まっていてカムイノミを行い、その後奉納の踊りや歌がありました。

なぜか?カムイにお祈りをしている時と男たちが勇敢な踊りをしている時だけ雨が降っていました。

私はオレゴンの山火事が収まり、私の友人たちが無事であることを祈りました。

しかし、今回の山火事はやはり意味があって起きていて、今、大切なことが行われているようでした。

私は祈ることしかできないけれど、、、

今までアメリカであったことを思い出していました。

今回のオレゴン州の火事はメドフォードやアシュランドという市の被害がひどいのです。

私がアシュランドに行った時、驚いたことにそこで「広島、長崎の原爆展」を街中でやっていたことです。

原水爆を世界中から無くそうという活動で広島、長崎で起きた悲惨な状況をパネル展示していました。

それだけではなくて、なんと広島、長崎の原爆の被爆者への募金も積極的に行われていました。

私は今の日本人でどれだけ被爆者への想いを持って募金している人がいるだろうか?とその時思いました。

街中に大きなテントとブースが作られて展示されているだけでなく、市民ホールでは広島長崎の原爆についての講演会も行われていました。

しかもこの時だけではなく「毎年行われている」行事なのです。

アシュランドはシェークスピアの演劇が一年中行われていることで有名な街です。とても美しくて可愛い感じの街でもあります。

そんなところで日本の原爆被爆者たちのことを今も忘れずに思いやり、核兵器を廃絶しようとしている人たちがいる街なのです。

毎年この行事が新聞に載るので友人のビクトリアは切り抜きをとっておいて私に見せてくれます。

アシュランドの隣にある大きな都市がメドフォードです。大きいと言っても大都市ではないのですが。

私は毎年、カリフォルニア州のマウントシャスタに行く時にサンフランシスコかポートランドからメドフォードまだ飛行機を乗り継いで行っていました。

それとメドフォードではある出来事があって。

私がシャスタツアーの時に参加者の皆さんとアシュランドの素敵なレストランで食事をしていた時、、、、。

ストレスで腹痛だったのに無理して食べていたんです(苦笑)みなさんと一緒だったのでお腹が痛い素振りは出来ないと我慢していたら、、、。

食事中にあまりの痛みの為に気を失ってしまったのです。もちろん自分では気が付かないのですが、、、、。

それでツアコンの人や参加者の方たちがびっくりして救急車を呼んだのです。

私が気がついた時はもう救急隊の人が来ていて、点滴を入れられる針の痛さで意識が戻りました。

その救急隊の人の優しいエネルギーときたら、、、、

もう天使が目の前にいてくれるみたいでなんの不安もありませんでした。もうホント感激。

ただ意識が朦朧としているのに質問の受け答えが全部英語でなければならないというきつい状況でしたが、、、。

その後メドフォードの大病院のERに搬送され、、、、検査とか色々。

その中の状況はテレビとか映画で見るERそのまんまで私の担当医は女医さんでとても美人でした。

結局、何もなく夜中に救急外来から返されたのですが。

いや、山火事から話がそれましたが、、、、。

消防署も救急隊員も病院のERもコロナの上に山火事の対応でどれだけ大変かと思うと、、、、。

あの時、アメリカで素晴らしい人たちに出会い親切にされたり、救われる想いとか、、、、たくさんの出来事がありました。

私は友人であるビクトリアとご主人、そして猫たちやウサギも無事でいて欲しいですが。

アシュランドやメドフォード、他のオレゴンやカリフォルニアの人たちみんなが無事であることを、、、。

こうして書いていても涙がこぼれます。

私には祈ることしか出来ないけれど、、、。

それでアイヌの儀式が終わり車で帰ってきたら途中でタンチョウのつがいに出会いました。こんな所にいるはずのない場所で。

 

そしてふと、空を見上げると、、、

虹の柱と美しい光が現れました。

これはきっと良い知らせに違いないと思いました。

早く山火事が収まって、みなさんのご無事を祈るばかりです。