カムイたちからの伝言
こんにちは。天海和美です。
これから自然や動物たちのことを物語として書いていこうと思います。
人間と動物たちやカムイとの会話など。
「おとぎ話」ですね。
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ある日、私は急に山奥に行きたくなった。その場所は雪が降るとよく道路が通行止めになるし、たとえ雪が降っていなくとも道路お凍っていたり、雪がかなり深い場所なのでよほど暖かくならないと近づけない山奥です。
でも
なぜか急にそこに行ってみたくなり恐る恐る、注意深く行ってみることにしました。
雪深い森に囲まれた道をを走っていると1匹のキタキツネに出会いました。
そのキタキツネはとても賢そうでとても美しい毛をなびかせていました。
そうか、お前はカムイに呼ばれてこんな山奥まで来たのか」とキタキツネは言った。
「えっ?私、別にカムイに呼ばれてきた訳じゃなくて、ただ何となく来たんです」と私は言った。
「ここの森のカムイたちがお前に見せたいものがあって呼んだそうだ」
「どうしてそんなことわかるの?」
「お前は聴こえないのか?レラカムイの言葉が」
「レラカムイって?」
「レラカムイは”風のカムイ”さ。声も聴けるし、見えるだろう?お前には見えないのか?」
「ええ、声も聴こえないし、レラカムイは見えないわ」
「そうね、それは哀しいことだけどあなたの言う通りよ。じゃあ、どうしたらレラカムイの声を聴いたり、姿を見たりできるようになるの?」
「それは簡単だよ。”心の耳で聴いて、心の目で見たら良いんだ」
「それはどうやったらできるの?」
「ほら、そこだよ。”どうやって”ってすぐに方法を質問するだろう?それは頭で考えているからなんだよ。頭で考えていちゃ、絶対に無理だ。
俺は心で、、、って言っただろう?お前は頭で考えるのを辞めたらいいよ。
頭で考えるのはエゴの仕業だ。
心で感じで、そこに焦点を合わせるとカムイに通じる」
まぁ、お前はカムイに呼ばれてきたんだから俺がお前を森の中のカムイたちが居る場所まで連れていってやるよ。
ついて来な」とキタキツネは言ってさっさと歩き出した。
と言っても3月も下旬になったと言うのに今朝の気温はマイナス17度まで下がっていた。
こんな厳しい過酷な自然の中で植物や動物たち、虫たちはどうやって生きているのだろう?と思った。
キタキツネはどんどんと先に進んで行くのに気付き、私は慌ててその後を追った。
街や里ではもう雪はほとんど溶けて春らしくなっているけれどここはまだ雪がたくさんだったけど大急ぎで溶けていくんだろうなぁ、、、と思った。
そこはとても樹高の高い木がたくさん茂った森だった。
私は山を登る装備はしていないのに大丈夫かな?と思いながらキタキツネについて行った。
つづく、、、。